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超音波検査装置事例(COM Express Type 6モジュール「SOM-6883」)

2021/03/24
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システム要件

超音波検査装置を使えば、患者の症状を早期に発見し、より正確で迅速な臨床判断を下すことができます。このため、より正確な画像を取得し検査精度を向上するため、精密なデータ処理技術やグラフィックスレンダリングが必要不可欠です。特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、移動が制限されている患者を検査する場合、こうした状況でも柔軟に対応できるデバイス要件が必要となります。

課題

通常、ハイエンドな超音波検査装置は、FPGA、GPUカード、AI加速モジュールが用いられていますが、より卓越した演算・グラフィック性能を実現に伴い、システム設計の複雑化・GPU/VPUエンジンの統合によるコストの上昇などの問題が発生します。また、「熱放散」問題をどのように解決するかが非常に重要です。一般的に、冷却ソリューションが用いられますが、現代的かつスタイリッシュな超音波検査装置では、冷却ソリューションでのスペースが制限されており、また院内環境のため騒音を発生させずに熱を放散させる「静音動作」という要件もクリアせねばなりません。

上記の要件を考慮すると、以下のような課題が発生します。
  • ハードウェアやソフトウェアを追加で統合する場合、多額の開発コストが発生してしまう。
  • スペースが制限されていることに加え、正確かつタイムリーなサービスを享受するための高い信頼性が必要。
  • 一般的なサーマルモジュールだと、サイズが大きく、医療グレードで使用するにはノイズが大きいため、要件としては不適切。

高性能なパフォーマンス&独自の冷却ソリューションである「QFCS(Quadro Flow Cooling System)」

アドバンテックの「SOM-6883」は、第11世代Intel® Core™プロセッサー(Tiger Lake-UP3)・Intel iRIS® Xe GPU(96EU)搭載の卓越した演算性能を発揮します。 前世代のGPUと比較して、GPU性能が3倍、AIのベンチマーク検証が2倍に向上しました(追加グラフィックカードを実装なし)。さらに、薄型で静音動作が特長のQFCS(Quadro Flow Cooling System)によって、TDP電力を全て解放し、性能を100%発揮することができます。

SOM-6883は、こうした卓越した性能だけでなく、DDR4メモリのオンボード・PCIe Gen4(16GT / s)・USB 4 Type-C接続・幅広いI / O接続に対応しており、スリム(95 x 95 mm)で耐振動性なども特長としています。

このように、SOM-6883は、超音波検査装置に組込む上で最適なソリューションです。

ソリューション

SOM-6883は、優れたCPU・GPU性能、そして8KでのSDR高解像度表示を実現しました。さらに、追加のGPUカードを使用することなくAIベース診断を実行できるため、開発をより容易に、コストをより抑えることに成功し、市場へ迅速に投入することができます。

また、実装をさらに円滑化するため、独自のデザインインサービスに加え、シグナルインテグリティ/EMIコンサルタント・カスタムBIOS・すぐに使用できるソフトウェアユーティリティも提供しました。その中でもIntel® OpenVINO™ 標準添付ソフトウェアであるEdge AI Suiteでは、100以上のコンバータ搭載検証済みAIモジュールであるSKUから選択することができます。

さらに、特許取得済みのサーマルソリューションである「QFCS(Quadro Flow Cooling System)」は、Intel®社のひずみゲージ標準と互換性があり、CPU内で発生した熱を効率的に放散することができます。 また、SOM-6883と組み合わせることで、静音動作で(45dB)で動作することができ、医療環境でのアプリケーションに最適です。

  • 第11世代Intel®Core™プロセッサーUシリーズ
  • COM Express R3.0コンパクトモジュールType6 ピン配列
  • 1 x メモリダウンと1 x SODIMM搭載のデュアルチャネル
  • 高速I/O:1 PCIe x4 Gen4、5 PCIe x1 Gen3、4 USB3.2 Gen2
  • 最大64GBのオンボードNVMex4 SSD、TPM2.0
  • iManager、組み込みソフトウェアAPI、WISE-DeviceOn対応