CNCマシンの価値を向上し、デジタルトランスフォーメーションを推進(エッジインテリジェンスサーバー「EIS-S230」「EIS-D620」)
2021/03/08
今回の導入事例では、ある企業がアフターセールスサービスや稼働のさらなる効率化を目的とし、「CNC装置に組込めるリモート監視管理ソリューション」を開発することにしました。このシステムを利用してメンテナンス時に生じる人件費や設備費、時間コストを削減することが可能です。また、IoTを用いてデータを取得しクラウドの診断ステーションでトラブルシューティングを行い、不具合の際でも迅速に対応できます。また、こうしたソリューションを用いればエンジニアを派遣する必要性も少なくなり、人件費や交通費なども削減できます。さらに、装置に蓄積された情報をビッグデータ解析やデータモデルのトレーニングプログラムにアップロードすることも可能となり、これによって予防メンテナンス提案につながります。 これらのソリューションによって、装置の不具合時に警報を鳴らし、予期しないダウンタイムを前もって防止し、より付加価値の高いサービスを提供できるようになります。つまり、こうしたソリューションを活用すればデジタルトランスフォーメーションへの大きな一歩となるのです。
ソリューション
当事例ではアドバンテックと某企業が協同し、わずか2週間でCNC装置の「リモート監視ソリューション」を開発することに成功しました。アドバンテックは、独自のデータ統合用産業アプリケーションである「DeviceOn/iEdge」を搭載した高性能なオンプレミスのエッジクラウドサーバーであるEIS-S230と、コンパクトサイズで高性能なソフトウェア・ハードウェア一体型エッジソリューションのEIS-D620を提供しました。これらアドバンテックのIoTソリューションでは、「DeviceOn/iEdge」を介してアプリケーションを迅速に統合することが可能です。このアプリケーションは、データの転送と視覚化のための多様なアドオンとアプリケーションのインターフェースを提供します。さらにKubernetesが持つ適用性の高い構造と組み合わせることで、簡単にデータ接続を行い、バックステージでの管理プラットフォームの制作を支援します。
また、手のひらサイズの「EIS-D620」は、「データ・ゲートウェイ機能」を搭載したコンパクトなエッジインテリジェンスサーバーです。アドバンテックのWISE-Agentツールを用いて、OPC-UA規格装置からのデータを自動的にMQTTプロトコルのフォーマットに変換し、そのデータをエッジクラウドサーバーEIS-S230へ送信し、データの管理・分析を行います。送信されたデータは他のビジネス情報と組み合わせることで、追加の価値をもたらします。また、Kubernetesのデータ視覚化プラットフォームGrafanaと、アドバンテックのダッシュボードテンプレートを用いることで、オンサイトのエッジ・クラウド・ダッシュボードを迅速に作成することができます。
この後、Syntec管理モデルは、Kubernetesに組込んだマイクロサービスとして使用することができます。これにより、デバイス状態や生産に関するデータ(装置の可用性、生産率、作業指示書の検索など）を簡単に確認できるようになります。さらにユーザーは、要件に応じてパネルにドラッグ＆ドロップするだけで、迅速にカスタムダッシュボードを作成することが可能です。これにより工場の人員管理能力を改善させることができます。
- データを可視化することで、クラウドでもエッジでもダッシュボードの作成を迅速に行うことができ、お好みの条件に応じて幅広い情報要件の設定が可能。
- データ転送機能が、オンサイトのデータフォーマットを変換し、クラウドに接続してリモートでCNC装置の監視や診断、リアルタイムでのトラブルシューティングを実現。
- 幅広く柔軟な接続ソリューションで、付加価値の高いサービスやメンテナンス作業を効率化するためのデバイスデータの取得をサポート。
- ビジネスの変革とデジタルトランスフォーメーションを推進。
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