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【事例】 WISE-PaaS Insight APM/M21 を活用したエアコンプレッサーメーカーの新たな「運用保守サービス」

2021/10/01



設備メーカーの課題


 製造業のデジタルトランスフォーメーション化に伴い、ユーザーエクスペリエンス向上のため、設備の販売のビジネスモデルからサブスクリプションモデル型のサービスへの転換、または保守部分のサブスクリプションサービスという新たなビジネスモデルの展開を模索しているメーカーは多いです。しかし、実現のためには数多くのハードルがあります。これらのハードルをメーカーがゼロからクリアしていることは競争環境の激しい市場においては時間がかかりすぎてビジネスチャンスを逃してしまうことになりかねません。


解決策:WISE-PaaS Insight APM/M21


 アドバンテックの「InsightAPM/M2I」は、設備のスマート運用保守をPaaS レイヤーでワンストップの開発を実現するツールです。設備メーカーは、ゼロから構築を開始する必要はなく、ソースコードの作成に苦労することもなくUI上でクリックして設定を行い様々な開発テンプレートを有効化させるだけで、

  • マルチクラウドデータ管理
  • ダッシュボードの可視化
  • 設備アラート
  • 報告書作成
  • マルチテナント管理
などの機能を手軽に実現することができます。


コンプレッサーメーカーの事例

 
 SWANブランドのエアコンプレッサーを世界中で販売するTong Cheng社は、近年、従来の販売型のビジネスモデルからサービスプロバイダー型への変更することを模索していました。コンプレッサー業界では、ハードウェアの仕様や価格で熾烈に競い合っており、このままでは疲弊していくのは必至でした。早期に販売のモデルからサービスモデルの提供を開始し市場シェアを獲得し決定的な競争的優位性を確立したいと考えていたのです。
 開発はアドバンテックのクラウドプラットフォーム「WISE-PaaS」、InsightAPM/M2Iをベースとしました。

  • エアコンプレッサーのリアルタイム稼働情報
  • 故障アラートおよび予防保全
 これらをクラウド上で管理することにより、競争力のいっそう高いスマート型エアコンプレッサー製品(サービス)をリリースしました。それは20205月に実現化、今ではユーザーおよび代理店向けにサービスの提供がされています。


システム構成


 Tong Cheng社の事例の場合、組込み型コンピュータ「EIS-D210」がエッジゲートウェイとなっており、かつソフトウェア「WISE-DeviceOn」もビルトインされていて、データ収集およびデバイス管理をおこなっています。。すなわち、WISE-DeviceOnがエアコンプレッサー状態の情報、および流量計、加熱炉など関連する環境パラメーターを収集した上で、EIS-D210へと集約しています。
 
Tong Cheng社の設備ネットワーク管理システムは、単一の工場のみに適用するためのものではなく全世界をカバーする必要があったことも、アドバンテックのクラウドプラットフォーム「WISE-PaaS」の採用理由です。InsightAPM/M2Iにより、プログラム等のコーディングなしで、WISE-DeviceOnが収集したデータをWISE-PaaSに直接入力することが可能となり、その結果、エッジ・ツー・クラウドのスピーディーなマッチングが実現しました。WISE-PaaS/InsightAPMの以下の機能をベースとしてシステムが実現しています。

  • アセットパフォーマンス管理
  • WISE-PaaS/Dashboardによるデータ分析および可視化
  • WISE-PaaS/SaaS Composerによる3D作業フロー可視化
  • WISE-PaaS/AIFSによるAIフレームワークサービス
  • mongoDBまたはPostgreSQLによるデータベースサービス
などの機能を手軽に実現することができます。

 


アラートルールのテンプレートをうまく活用し、異常イベントへの対応フローを構築

 
 WISE-PaaSプラットフォームではマルチテナントアーキテクチャがサポートされているため、代理店は自社の販売した設備すべてのリモートモニタリング管理が行えます。また、工場ユーザーも分配することにより、各工場でも所有設備のモニタリング管理を行う事が可能です。

 ユーザーは、ダッシュボードを通じて

  • 設備稼動率
  • エネルギー使用効率
などの傾向の変化を随時確認することが可能となります。これによって消費電力情報を把握し、エネルギー効率の設定を最適化すれば、省エネ効率は30%以上に達します。

 また、設備の稼働状況、各種部品の耐用時間数または回数、スペアパーツ状態などの重要情報をも詳細に把握することができます。この可視化情報を基礎に置けば、ユーザーは、様々な付加価値のある運用を多角的に展開することが可能です。
 例えば、WISE-PaaS/SaaS Composerを利用して3Dの動的画面を統合すれば、リモート管理者は、自分がまさにエアコンプレッサーの稼働現場にいるような感覚を得ることができます。また、WISE-PaaS/AIFSを利用して予兆診断、省エネなどのモデルを開発すれば、関連する予測サービスが提供できます。UIを通じて報告書またはアラートのフローを設定した場合、例えばアラートをユーザーがルールをプリセットすることにより、システムが現場での異状の発生を検知したときにはLINEまたは電話によって管理者に通知し、他方では運用保守・保全作業についての指示を自動的にトリガーとして、エンジニアの迅速な現場駆けつけを手配するよう、明確な指示を行うことができます。

今後のアドバンテックの開発計画

 アドバンテックは、InsightAPM/M2Iとして、可視化、報告書、作業者手配・巡回検査、アラートルールなどの標準的な汎用テンプレートを開発してきました。これからは、特定の工業分野向けに対応するアプリケーションテンプレートを設計する予定です。ユーザーに予定外の需要があったとしても、アドバンテックからリリース済みのテンプレートをアドバンテックの提供するDashboardを活用してカスタマイズ修正することですぐに導入できます。



WISE-PaaSおよびWISE-Marketplace

  
 WISE-PaaSプラットフォームのエッジ・ツー・クラウドの完全なアーキテクチャを利用すれば、データの収集、分析、管理、およびアプリケーションの最適な開発環境を実現することができます。産業用クラウドマーケットプレイス「WISE-Marketplace」を利用すれば、業界ソリューションの構築およびビジネスの展開を加速させることができます!

設備ネットワークスマート運用保守プラン「InsightAPM/M2I」

 アドバンテックは、InsightAPM/M2Iとして、可視化、報告書、作業者手配・巡回検査、アラートルールなどの標準的な汎用テンプレートを開発してきました。これからは、特定の工業分野向けに対応するアプリケーションテンプレートを設計する予定です。ユーザーに予定外の需要があったとしても、アドバンテックからリリース済みのテンプレートをアドバンテックの提供するDashboardを活用してカスタマイズ修正することですぐに導入できます。