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第11世代Coreプロセッサ搭載 COM Express「SOM-5883」

2021/09/02
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産業用コンピュータ、IoTデバイスの分野において世界トップシェアのアドバンテック(本社:台湾 2395.TW)は、第11世代Coreプロセッサ搭載 COM Express「SOM-5883」を発表しました。

「SOM-5883」は、COM Express Type6 Basicモジュール仕様で、TDP 45W以下、最大8コア対応、Iris Xe グラフィックスを内蔵している第11世代インテル® Core™ プロセッサー(Tiger Lake-H)を採用しています。アドバンテックが提供するソフトウェア・ツールキット「Edge AI Suite」を合わせてご利用いただくことで、医療用画像処理などのAIアプリケーションに最適な製品となっています。


大容量のデータや画像を処理するために、最大128GBの DDR4-3200をサポート。高容量、高速技術により画期的なコンピューティングとグラフィックパフォーマンスを発揮します。さらに、PCIe Gen4(16GT/s)、USB3.2 Gen2(10Gbps)、2.5G BASE-T(有線LAN)などの高速I/Oインターフェースを多数搭載し、システムの拡張性を高めています。また、オプションでNVMe SSD、TPM 2.0、-40~85℃の拡張動作温度、8.5~20Vの電源入力機能に対応しており、エッジコンピューティングの要件に適した信頼性の高いソリューションです。

8コア/16スレッド対応の第11世代インテルCPUとQFCS技術

第11世代 Intel Core™ プロセッサを搭載した「SOM-5883」は、最大8つのコアプロセッサと128GB DDR4メモリをサポートする初のCOM Express Type 6モジュールであり、前世代比較でコンピューティングパフォーマンスは1.7倍、3Dグラフィックスパフォーマンスは1.5倍向上しています。また、「Intel Open VINO」と数百以上のAIモデルを含むAIソフトウェア開発キット「Edge AI Suite」を提供していますので、お客様がAI技術を迅速に導入・活用できることが可能となります。ディスプレイ接続に関しては、3つのDDI(デジタル・ディスプレイ・インターフェース〈HDMI 2.1、DP 1.4など〉)とLVDS(eDP)に対応し、最大4K画質をサポートする4つの独立したディスプレイとの接続が可能、あるいは最大2つの8K HDR出力を構成することができます。


「SOM-5883」はハイパフォーマンスを実現していますが、優れた電力設計のおかげで前世代と同じTDP 45Wを維持しているため、既存のモジュール(システム)からの代替に柔軟に対応できます。また、アドバンテック独自の産業機器向けサーマルソリューションであるQFCS(Quadra flow cooling system)を採用することで、薄くて、軽くて、静かで、さらに剛性があり、かつCPUの性能を100%発揮させることができる製品を実現しました。

次世代I/Oインターフェイス

「SOM-5883」は、COM Express Type 6モジュールとして初めて PCIe x16 Gen4を搭載し、その帯域幅は前世代比較で2倍の16GT/sとなり、31.5GB/sのスループットを実現しています。この機能により、超音波診断装置などのグラフィックを駆使したアプリケーションは、より正確な診断結果を得ることができます。また、オンボードのグラフィックスエンジンとFPGA、GPUボード、AIアクセラレータモジュールなどとの組み合わせに適しているほか、広帯域の2.5G LANとNVMe SSD搭載により、AI x IoTアプリケーション間で大量のデータを転送するための超高速データ転送を実現します。

TSN(Time Sensitive Networking)を搭載した2.5G LANは、低遅延を必要とするオートメーション分野やエッジアプリケーションに最適なソリューションです。この技術により、リアルタイムトラフィックの要求は満たされ、重要なデータが通信プロセスで優先されます。また、スリムなUSB Type-C コネクタで Display Port 、Thunderbolt 、USB 3.2、およびUSB 2.0として利用可能なUSB4もサポートしています。さらにアドバンテックは、お客様が新しいI/O技術の導入を加速できるよう、USB4のリファレンスデザイン・ドキュメントと開発用ボード(SOM-MZ10)を提供します。

エッジコンピューティングのための信頼性の高い設計と容易な管理

「SOM-5883」は、その優れた性能に加えて、エラー訂正機能を備えたECCメモリ、サイバー脅威を防ぐTPM 2.0チップ(オンボード)、8.5~20Vの幅広い電源入力、-40~85℃の拡張動作温度を備え、多様なアプリケーションに適応するために信頼性の高い設計仕様となっています。また、NVMe SSDはオンボード(ソケットレス)仕様であり、過酷な環境で動作する際の堅牢性と防振性が向上し、特に屋外でのエッジコンピューティング用途に適しています。


アドバンテックは、信頼性の高いハードウェアを提供するだけでなく、BIOSによるストレージの保護・セキュアブート・電源管理、Linux BSPサポート、WISE-DeviceOnによる遠隔監視やOTA(over-the-air)などソフトウェアサービスもお客様に提供します。

第11世代Coreプロセッサ搭載 COM Express
SOM-5883主な機能

  • COM Express R 3.0 Basic Type6 モジュール
  • 第11世代 Intel® Xeon、Core™ i7/i5/i3/Celeron™ プロセッサ搭載
  • DDR4 最大128GB、3200MT/s、ECCサポート
  • 3 x DDI、LVDS/eDP、またはVGAを搭載。4つの独立表示出力に対応
  • 1 x PCIe x16 Gen 4、8 x PCIe Gen 3、4 x USB 3.2 Gen 2、2.5G LAN(TSN対応)、2 x SATA3
  • アドバンテックの「iManager」、「Edge AI Suite」、「WISE-DeviceOn」をサポート
  • 動作温度 標準:0~60℃、拡張:-40~85℃