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半導体製造工場の管理戦略事例(エッジコンピュータ「EI-52」)

2021/07/16

半導体業界は、非常に競争力が激しく、こうした業界でグローバルに活躍する企業は、高度な製造過程に対応し、生産性を高めつつも工場規模を拡大しなければならないため、スマートな製造戦略を採用する必要があります。 最近の自動車向けチップの業界では、スマートテクノロジーを用いて生産効率を高めることがいかに重要かに焦点が向けられています。 実際、利益を上げる企業は、これにより多額の注文を受けています。

こうした状況に対し、アドバンテックでは、30年来の産業用PCのソフトウェア&ハードウェアの経験、そして半導体業界でのオートメーション化に役立つ、革新的なIoTアプリケーションを提供しています。さらに、複雑な生産ラインの問題に対処することで生産効率を高め、業界の競争力を向上させる、エントリーレベルでのハードウェアサービスから高度なAIデータ分析ソリューションに至るまで、幅広い統合ソリューションを提供します。  

キーポイント1:製造ラインでのデータ収集を加速することで生産効率をUP

半導体業界では、「データ取得をいかに効率的に行うか」がスマート製造を効率化するための重要なファクタとなります。そのため、データ収集デバイスで原材料や生産情報などのデータを収集することで、製造ライン効率を大幅に向上させることができます。仮にこうしたデバイスが不具合を起こしてしまうと生産停止につながってしまう可能性があり、コストが莫大に発生してしまうため、「安定してデータを収集できる装置」が非常に重要視されています。また、非常に長い半導体の製造工程では、ワークステーションにて使用される各デバイスは、幅広いI/O接続や拡張が可能なデータ収集装置でなければなりません。

アドバンテックのコンパクトなエッジPCである「EI-52」は、幅広いI/O接続に加え、数々の生産過程で発生する課題に対応することができるリモート制御・メンテナンス機能をもつIoT管理ソフトウェア「WISE-DeviceOn」をサポートしています。また、Acronisのシステムバックアップソリューション、McAfeeのウイルス対策ソフトウェアを統合することで、マルウェア攻撃をブロックしながらシステムを迅速に復元することができます。これらの機能を使えば、デバイスの故障やそれに伴う生産停止のリスクを大幅に抑えることができます。さらに、優れた安定性で、半導体製造でのデータ収集におけるシステム要件をクリアすることができます。

EI-52

第11世代Intel® Core™ プロセッサ搭載のエッジコンピュータ

キーポイント2:プロセス環境を監視し品質を確保
製造ラインのデータ収集は、スマート製造において非常に重要なプロセスの一つです。半導体を製造する過程では、黄色灯やエッチング、光の乱反射など環境に敏感なプロセスが含まれます。そのため、スマート製造では、温度・湿度・気圧を監視する完全な環境モニタリングソリューションが必要です。同様に、半導体工場での従来の手法では、リアルタイムで監視・管理を実行できるスマートデバイスが必要不可欠です。

例えば、半導体パッケージ拡散装置で使用されているガスは、安定した圧力を必要とします。この装置は、均一な圧力をユニットへ供給しますが、個々のユニットでは、製造ラインごとに空気圧を様々なレベルに変更する必要があります。そして、ガス圧を監視・分析するには専用デバイスを組込むことが必要とされます。

この問題に対応するために、某企業では、アドバンテックのエッジインテリジェンスソリューション「EIS-D210」を採用しています。EIS-D210は、アドバンテック独自のIoT管理ソフトウェア「DeviceOn/iEdge」に対応しており、産業向けの通信プロトコルとデータ統合を使用することで、エッジ環境での演算・分析を実行しながらデータ収集も行えます。また、リアルタイムでの空気圧データの収集や分析も実行できます。さらに製造ラインのダッシュボードでは、リモートモニタリングと中央管理システムを介してこれらのデータを表示することができます。これにより、生産ラインのスタッフや管理者は現場や中央監視室から空気圧を監視・管理でき、圧力異常による製造停​​止の可能性を大幅に削減することができます。

EIS-D210

ワイヤレス接続エッジインテリジェンスサーバー

キーポイント3:周辺機器データを統合し、スマートな製造を促進
また、半導体製造工場では、スマートなアプリケーションをより簡単に導入するため、周辺機器のデータを統合する必要があります。例えば、周辺機器の動作状態を監視、データを生産管理システムへ送信することで、スマート製造をさらに強化することができます。現在、周辺機器から集められるデータは、半導体製造工場の標準データ通信フォーマットである「SECS/GEM」に準拠する必要があります。 

アドバンテックでは、ソフトウェア開発者と協同で、全データをSECS/GEMへ変換します。データは、「Ei-52」を経由して半導体工場のデータベースへ送信されます。 エコシステムパートナーと協力しこれらの統合ソリューションを提供することで、アドバンテックは先端技術の最前線に立ち、IoTソリューションを推進する独自の役割を担っています。   

キーポイント4:デバイス内データの収集&前処理で、AI開発をより迅速に
半導体製造工場では、スマート製造化を継続的に進めています。 AIベースのデータ分析とアプリケーションを促進することで、スマート製造を活用するのに役立ちます。このためには、ビッグデータ分析のための強力なコンピューターへのアクセスが重要です。ロボットアームモーターをリアルタイムで監視しようとしている国際的な半導体企業は、AIとビッグデータテクノロジーを組み合わせた予防保守システムを開発しています。こうした目標を達成するため、インテル社のCore iクラスプロセッサを搭載したアドバンテックの「EIS-D150」を使用しています。EIS-D150は、モーターから電圧と電流のデータを収集、そして、産業グレードの通信機能を利用してスペクトログラムに変換する前にエッジで前処理します。これにより、スペクトログラムに基づいて機能的な予防メンテナンスモデルを迅速に構築することができます。また、モーターの故障リスクをよりよく理解し、製造におけるダウンタイムを回避するため事前に対処することができます。

このように、アドバンテックの「ソフトウェア・ハードウェアサポート」と「ソフトウェア統合サービス」は、あらゆるレベルのIoTデバイスに最適なソリューションとなります。アドバンテックは、半導体製造工場におけるスマート製造を強化し、Industry 4.0に向けて前進してゆきます。

EIS-D150

高性能エッジインテリジェンスサーバー